ハリマオレポート

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今年の世界経済フォーラムの年次総会で、日欧による法定デジタル通貨のコンソーシアム(共同事業体)の立ち上げが宣言された。

これで日銀が量的緩和を続行し、日本政府が効果的な経済対策をやろうとしない理由が分かるだろう。

つまり、各国の中央銀行と政府は、財政破綻を既定路線として考えており、「その後」の新しい通貨システムへ、どのようにシフトさせるかに、すべての力を注いでいるのである。

この方針は、2009年に決定された。


この記事は「カレイドスコープのウェブマガジン(初月無料)」の最新記事の要点抜き出しです。
全文はウェブマガジンでお読みください。

(パート1からのつづき)

日銀と欧州各国の中央銀行がグローバル・デジタル通貨連合を立ち上げた

1月21日から24日の4日間、今年も、スイス東部のダボスで世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(通称「ダボス会議」)が開催されました。

・・・今年のダボス会議では、毎回のメインテーマとなっている気候変動よりもデジタル通貨に関して多くの時間が割かれたようです。

<中間省略>

・・・今年のダボス2020のパネル・ディスカッションでは、お馴染み、クリスティーヌ・ラガルドと黒田日銀総裁、前世界銀行総裁でラガルドの後を受けて国際通貨基金(IMF)専務理事となったクリスタリナ・ゲオルギエヴァ、米財務長官のスティーブン・ムニューシン、メルケル内閣で連邦副首相、財務大臣を務めるオーラフ・ショルツ、そして、中国の経済学者であり、IMFの副マネージングディレクターである朱民(ZHU MIN)がスピーカーとして参加しています。

今年の黒田総裁の席は、「国際通貨のリセット」を言い続けてきたクリスティーヌ・ラガルドの隣です。
こうした国際会議での席順は、とても大きな意味があるのです。

それが、ダボス会議3日目に報道された「日銀や欧州中央銀行(ECB)など6中銀が新たに共同研究をスタートする」というニュースにつながったのです。

また同時に、世界経済フォーラムの公式ホームページにも、「世界経済フォーラムが、デジタル通貨の発行・管理・利用例に関する共同研究を行うためのグローバルな共同体を発表」という記事がアップされています。

<省略>

・・・世界経済フォーラムは、さっそく「中央銀行デジタル通貨政策立案ツールキット(Central Bank Digital Currency Policy Maker Toolkit)という全28ページからなる「デジタル通貨導入の手引書」を用意して、各国の中央銀行にとってデジタル通貨の発行が適切であるかどうか判断する際の手助けになるガイドを利用するよう促しています。

中央銀行によるデジタル通貨の実現に向けて先んじているのは、英国のイングランド銀行、カナダ中央銀行、シンガポール通貨監督庁(MSA)、ウェーデン中央銀行ですが、実は、日銀も基礎実験をすでに成功させています。

ドルの大幅切り下げは2009年ビルダーバーグ会議で合意形成されていた

2009年5月14日から17日まで、ギリシャの首都アテネの中心街から20kmほど離れたヴォウリアグメニ(Vouliagmeni)の豪勢なホテルで開催された「ビルダーバーグ年次総会(会議) 2009」(2009年ビルダーバーグ会議)では、「(以後数年かけて)ドルを大幅に切り下げていく方針」について合意が形成されました。

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つまり、ビルダーバーグ会議に出席している世界の「やんごとなき人々」の意向によって、連邦準備制度理事会(FRB)に量的金融緩和を続けるさせることによって連邦政府の返済不能な債務を見かけ上圧縮して、米国市場の崩壊を先送りするという方針です。

ドルが基軸通貨としての地位をなんとか保っている間に、グローバルなデジタル通貨を流通させる体制をととのえてこれに切り替えようという計画が進行しているということなのです。

2008年のサブプライムローン破綻に端を発するリーマンショックは、そのために必要なスケープゴートだったというわけです。

<中間省略>

・・・これは、2009年の時点の話で、このときをスタート地点として連邦準備制度理事会(FRB)、日銀、欧州中央銀行(ECB)が、この枠組みに沿って金融政策を進めてきたことは明らかでしょう。
(※メルマガ第312号「『晋三 39歳誕生日』の意味と『2009年ビルダーバーグ会議』で合意が形成されていたドルの破壊」にて詳述)

レイ・ダリオ:「現金はゴミだ!金を買え!」・・・ロシアの脱ドル化戦略

秘密めいたビルダーバーグ会議ほど閉鎖的ではないダボス会議には、世界各国のトップ政治リーダーや中央銀行総裁の他にも多くの民間人が招待を受けています。

その一人、約1600億ドルの資金を運用するブリッジウォーター・アソシエーツの創業者でヘッジファンド・マネージャーでもあるレイ・ダリオ(Ray Dalio)は、1月21日、ダボス2020の会場でCNBCのインタビューに応えて、次のように述べています。

「現金はゴミだ。さっさと手放してポートフォリオのバランスを取るべきだ。その際、一部に金(ゴールド)を組み込むことを忘れてはならない。金(ゴールド)の価格は上昇するだろう」・・・(下の画像クリックでインタビュー動画へ)

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ダリオが「現金はゴミだ」という意味は、「基軸通貨ドルとリンクしているフィアット紙幣は、持っていても価値がなくなる」という意味です。
これには米国債のようなドル建て債券も含まれます。

<中間省略>

・・・
「現金はゴミだ! 現金から抜け出せ!」
「ポートフォリオを組み直せ! その際に一定量の金(ゴールド)を組み込むことが重要だ。金(ゴールド)や銀(シルバー)といった貴金属は、今後数年間で最大の投資になる」とダリオは繰り返し述べています。

・・・
ダリオは、TIMEで世界で最も影響力のある100人のうちの一人に選ばれ、187億ドルの推定純資産(Forbes 2019)は世界で最も裕福な男性の1人です。

彼は、あまりにも保有している資金が多いため、迫りつつある通貨のクラッシュによってから資産が目減りしてしまうのをどうやって防いだらいいのか真剣に悩んでいるのです。

紙の紙幣で大方の資産を持ち続けていれば、彼は資産を半分に、いや、それ以上に減らしてしまうでしょう。

<以下省略>

デジタル人民元は小売銀行から導入されるので中国人は違和感を感じない

<前半省略>

・・・中国は、遅くとも2020年内にデジタル人民元を市場導入するために、すでに実験段階を終えていると報告されています。

サウスチャイナ・モーニング(2019年12月22日付)は、「デジタル人民元はビットコインのような投機性のある通貨ではない」と報じています。

<省略>

・・・フィナシャルタイムズ(2019年11月25日)は、
デジタル人民元の発行を計画している中国人民銀行の本当の目的と、デジタル人民元のアウトラインについて解説しています。

・・・中国人民銀行行長(総裁)の易綱(イー・ガン)は、中国のデジタル人民元の発行は、ビットコインやFacebookのリブラ(Libra)プロジェクトなどのように、新しい通貨を作成するのではなく、中国の既存のマネタリーベースまたは市場通貨量を部分的にデジタル化する計画であると述べた。

易綱(イー・ガン)総裁は、 「 新しいデジタル通貨は、マネーサプライ通貨[貨幣]供給をこれに置き換えることはない」と言明している。

<中間省略>

・・・この定義に照らしあわせるなら、中国人民銀行のデジタル人民元は暗号通貨とは言えないかも知れない。
なぜなら、中国人民銀行が、中央の管理が及ばない通貨を発行するはずがないからである。

デジタル人民元は、どのように普及していくのか?

・・・中国人民銀行「デジタル通貨研究所」の所長、穆長春(ムー・チャンチュン)が、「デジタル通貨は、既存の金融機関に支給されることになる」と述べていることから、デジタル人民元は中国人民銀行が発行権を握ることになるが、それは、中国人が小売銀行の口座に預金している人民元(紙のフィアット紙幣)の一部と置き換えられることになりそうだ。

だから、AlipayやWeChatなどのスマホ・アプリで支払いを済ませている中国人は、それがデジタル人民元に変わっていたとしても、ほとんど違和感を感じないだろう。

<以下省略>

中国人民銀行は、去年の暮れに、深圳と蘇州の二つの都市でデジタル人民元の試験運用を実施すると発表していますが、武漢発のパンデミックで延期になった可能性もあります。

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<以下省略>

デジタル人民元は暗号通貨ではなく「獣」

フォーチュン(2019年11月1日付)は、ウォールストリート・ジャーナルの記事を引用して、「中国は、今後18ヶ月以内に独自のデジタル通貨を発行する可能性があり、ますます過激化する米中技術競争において、中国を別の次元に導こうとしている」と報じています。

<中間省略>

・・・確かにフェイスブックの「リブラ」は、ブロックチェーンを活用したテクノロジーの可能性に対する政府の強い関心とは裏腹に、匿名性が確保されない中央銀行のデジタル通貨に嫌悪感を抱く多くの米国人に電子法貨についての議論の場を提供しました。

マーク・ザッカ-バーグが公聴会で提起した議論の主旨は、「中国は米国より先にデジタル通貨を開発し、やがて支配的な世界通貨として米ドルに取って代わるだろう。リブラを攻撃している一部の議論は、誤ったジレンマに陥っている」というものでした。

しかし、香港中文大学で中国の金融発展と政府規制を研究しているリ・チェン(李陳)はザッカ-バーグとは違って、「近い将来、人民元、または中国のデジタル通貨がグローバルな金融システムにおいて米ドルに取って代わるとは思わない。それは起こらないだろう」 と断言しています。

<中間省略>

・・・中国のデジタル人民元の誕生は、ビットコインが誕生したときのような暗号通貨の分散型でユートピア的な創設ビジョンとはまったく異なる「獣の登場」以外の何者でもありません。

つまり、デジタル人民元は暗号通貨ではないということなのです。

日本が世界的な大ミソギを乗り越えるために・・・

私たちは、なぜ中国の一帯一路が多国籍コンサルティング企業、マッキンゼーの発案によるもので、国連がこれを推進しているのか。

なぜ、カナダ人でゴールドマン・サックス出身のマーク・カーニーが若くしてカナダ中央銀行総裁の地位に就き、さらには総裁の任期途中で、これを放り出して英国のイングランド銀行総裁の地位におさまったのか考えなければならないのです。

そして、なぜ彼が、去年の8月23日、ワイオミング州のジャクソンホールのシンポジウムで、世界中からやってきた各国の中央銀行の総裁たちに向けて向けて迷うことなく、「国際銀行家のデジタル通貨による世界支配」を言い出したのか真剣に受け止める必要があるのです。(カーニーのスピーチ全文)

なにより、ヘンリー王子が英国王室から離脱してカナダのバンクーバー島で新生活を始めることができたのか、その理由を考えることも必要でしょう。

「彼の素行が悪いから」・・・「彼のやんちゃぶりにエリザベスが手をこまねいているから」・・・

そんなことでは、まったくありません。

未だにカナダが英国王室の植民地であり属領だからです。

カナダだけではありません。オーストラリアを加えた世界16ヵ国を「コモンウェルス(Commonwealth)」と呼んで「英王国連邦」を形成しています。

さらに、米国、ニュージーランドにコモンウェルスに属しているカナダ、オーストラリアを加えて、英国王室の支配の下でもっとも固い結束で結ばれている5ヵ国を「ファイブアイズ」と呼びます。

・・・しかし、英国は一転して、ファーウェイを部分的に容認すると言い出したのです。
これには、英国王室の支配を受けているとはいえ、米国も激怒するしかないでしょう。

デジタル人民元は、中国の一帯一路に沿っている国々・地域に拡大していくでしょう。

それが、英国王室とシティー・オブ・ロンドンの「ニューコート」の戦略だからです。
そして、これが「英国ー中国ブロックがEUを裏切る」理由です。

<省略>

・・・さらには、フォーブス(2019年11月3日付)が報じているように、ロシアは新しい時代のテクノロジー戦争に勝つために、ファーウェイとの連携を模索しているようです。 

ですから、米国は、シティー・オブ・ロンドンの機能を世界へ分散移動させる目途がつくでまでデジタル・ドルを発行しないのです。

中央銀行が発行するデジタル通貨は、最終的に私たちを、どんな世界に連れていくのでしょう?

それは、人間が格付けされる中国の「信用スコアシステム」を見れば明らかです。

そして、これから新疆ウイグル自治区で起こる出来事を見れば分かるはずです。

・・・人民解放軍の将軍が著した「超限戦」には「グローバリズム」という言葉が何度も出てきます。

この「超限戦」が出版されたのは1999年のことです。
一般には、誰もグローバリズムという言葉を使っていない時代のことです。

「超限戦」は非常に難解な本なので、人民解放軍の本当の敵が、グローバリズムを推進しているグローバル・エリートそのものであることを読み解くことのできる人はごくわずかでしょう。

<省略>

・・・世界では、多くの人々がグローバリズムに異を唱え、これと闘っています。

しかし、未だにグローバリズムをグローバリゼーションと混同している人々がいます。
その最たるものが、悲しいかな霞が関の官僚たちです。

グローバリゼーションは、端的に言えば関税を撤廃して自由貿易を促進する動きのことです。

それに対して、グローバリズムは、EUで見られるように地域のブロック化を進めて国境や文化を溶かし、挙句の果ては、ジェンダーフリーの下で相違・区別をLGBT差別にすり替えて男女の区別さえなくしてしまおうという「すべてをモノ化するイデオロギー」のことなのです。

「モノ化して管理する」ことこそが、世界統一政府の下での人工知能(AI)統治なのです。

・・・したがって、デジタル通貨は、将来的に「あらゆる境界や際(きわ)を溶かす通貨兵器」として作用するようになるのです。

さらに去年の暮れ、「西アフリカ8ヵ国が新共通通貨ECO導入で仏と合意」というニュースが入ってきました。

西アフリカの8ヵ国とは、コートジボワール、ベナン、ブルキナファソ、ギニアビサウ、マリ、ニジェール、セネガル、トーゴのことで、ギニアビサウ以外はすべてフランスの旧植民地。

現在、この8ヵ国で流通している地域共通通貨は「CFAフラン」と呼ばれ、ユーロと為替が固定(ペッグ)されています。

この「
CFAフラン」が新しい共通通貨「ECO」に変わることで、どんな変更が行われるのかというと、ユーロとのペッグ制はそのままで、CFAフラン」を管理しているフランスに外貨準備金の半分を預ける必要がなくなったこと。

一見して、西アフリカの8ヵ国は、フランスの通貨介入から完全に自由になれると思いきや、実はそうではなく、前述したように、日銀と
欧州中央銀行(ECB)など6ヵ国の中央銀行が近い将来発行するグローバルなデジタル通貨にリンクさせる必要があるため、フラン政府の管理から切り離しておく必要があるからです。

したがって、
同じくフランスの旧植民地であったニューカレドニア、ウォリス・フツナ、フランス領ポリネシアで流通している
「CFPフラン」という地域共通通貨にも同じような変更が行われるはずです。

このように、世界統一デジタル通貨の素地は、着々とととのえられているのです。

この大きな流れの中で、あなたが世界奴隷制度に組み込まれることなく、日本の果たすべき本来の役割とは何かを考えてみましょう。

(パート3につづく)



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