
「放射能防護に関する科学者と市民フォーラム」で低線量被曝について講演した専門家を紹介してきましたが、最後は、クリス・バズビー博士(イギリス)です。
ICRPのリスクモデルが実態と大きくかけ離れたものであること。
市民による放射線被曝調査をやるべきである、と勧めています。
他の講師は、前の記事で紹介しました。
ユーリー・バンダジェフスキー博士(ベラルーシ)
ガリーナ・バンダジェフスカヤ博士(ベラルーシ)
です。
(意味が通りやすいように管理人の方で多少補正しています。
また、スライドの図表は、画質が粗く、ほとんど分らないので残念ながら割愛しています)
#放射線 防御・市民会議,スイス #福島 とチェルノ バスビー博士12May12
バズビーさん、それではどうぞ。
クリス・バズビー博士:
つまるところ、福島の現状は考えているよりも悪い、ということなわけです。
人々の被曝というものは、核実験から来ているものです。
こちらは、あらゆる国のガン発生率が30%増加しました。
だいたい6000万人が、これによってガンになったわけです。
それから先天的な奇形なども増加しています。
で、リバシーさんが、これらを止めるために、このようなことをやらなければならない。
地球が、このような危機的状況に陥っているとおっしゃっているわけです。
だからといって、我々が話をしているIAEAとかWHOとか、38条グループとか、この人たちに何かを言ったところで、耳を傾けてもらえるわけではないのです。
人々が求めていることと、なされていることとは、まったく別なものであるわけです。
今、我々は最大の公共衛生スキャンダルの只中に置かれています。
それなのに、我々は何もできないようなわけなのです。
私は、これから話をしますが、それほど長くはかけませんけれども、二つ、必要なことがあります。
ひとつは資金が必要です。独立した研究のため、資金が必要です。
独立的な研究というものが、今、なされていません。
そして私の同僚のユーリー・バンダジェフスキーさん、そして私、そのようなひとたち、ほんの独立した研究者というのは、ほんの一握りで、ほとんとがお金をもらっていません。
設備ももてません、測定もできません。
で、こういう人たちの肩に地球の運命が実はかかっているんです。
ですから、もっと若い人たちに教えて、どのようなことを学ばなければならないか。
我々研究者としても、だんだん年をとってきてきています。
だんだん飽きてきて魚釣りに行きたいと思うようになるかもしれないのです。
それが一つ目。
それから二つ目というのが、法律を作るということです。
私は専門家の証人として、何百万ドルもの賠償金がかかっている訴訟に勝ってきました。
これらの裁判というのは、メディアの関心を受けません。
というのは、こちら側が仲裁されてしまうからです。
ですけれども、人権、司法制度などを通じて、公開することができます。
少し後でお話をしますけれども、とにかく、皆さまに申し上げたいのは、非常に深刻で無視できないことだと申し上げておきます。
で、疫学的な研究で何ができるか、ということです。
疫学的な研究で、みなさんができることについてお話をしたいと思います。
けれども、同時に私のスピーチを二つに分けたいと思います。
後半では、「本当にできること」について、お話します。
私は、この20年間、たくさんのこのような会議に招待され参加してきました。
皆が(福島について)合意していることは、非常に悪い状況だと。
皆が「毒をもられている」と言われているんですけれども、だからといって、それを阻止できていないわけです。
ですので、アプローチの方向を変えました。
この核産業を止める、という戦略を立てました。
で、今日、発表させていただきます。
できるだけ、たくさんの皆さんに、このプロジェクトを助けていただきたいと思います。
特に、NGOのリーダーの方にお願いします。
この中には、たくさんのNGOのリーダーの方がいらっしゃると思います。
そのような方に、核産業を打ちのめす手助けをしていただきたいと思います。
…正しいスライドが出ていないようなんですが……
こういう技術的な問題は、いつも起こりますね、どの会議でも。
とにかく私が申し上げたいのは、国際的なルール、国際的な合意というものが人権に関してあります。
欧州では、欧州の人権宣言というものがあります。
で、この中に「人権と環境」というものがあります。
実は欧州では、被曝の管理というものは、1996年に開発された「安全基準」というものがあります。
私は、これに参加しました。
こちらの指令(ユーラトム指令のこと)を、他の科学者とともに、欧州議会でグリーン党(緑の党)の他の議員とともに、アドバイスをしたわけなんですが、この緑の党の議員に、こちらを法律にすることを止めなさい、とアドバイスしたんですね。
というのは、この指令の中に実は、爆弾が入っているからなんです。
指令(ユーラトム指令)の中で条約がありまして、「新しい科学的な情報が、指令が法律化された後で出てきた場合に、自動的に初期のあらゆる慣習を再評価しなければならない」というのが、この項目に入れられているわけです。1996年のことです。
それ以後、何百もの科学的な文献が発表されまして、このユーラトム指令(Euratom)の、この科学というものが適切でないわけです。
これについての何百もの科学的な論文が発表されました。
【参考】ユートラム指令に関する資料
あらかじめ計算された放射線による死:EUと日本の食品放射能汚染制限値
(ドイツ放射線防護委員会)
で、そうした論文が訴えていることを、IAEAですとか、ICRPですとか、すべて無視しています。
ICRPのリスクモデルは、チェルノブイリのことに、まったく言及していないのです。
チェルノブイリからのデータというものは、まったく無視されているわけです。
しかし、無視することはできないわけです。
ユーラトム指令のこの基本安全基準の枠組みの中では、無視することができないはずなんです。新しい証拠が出てきた場合には。
これが、どういうことを意味するかというのは、あらゆる欧州の個人というのが、あらゆる問題に関して欧州議会に参加することができるわけです。
で、こちらの嘆願委員会というものがありまして、嘆願を見るべきかどうか、というのを、まず評価します。
ですから、人々が書簡を送って、つまらないことを嘆願してもいいんですね。
中には、「私の猫が病気なので、病気が治るように支援してくれるよう嘆願する」というような内容のものもあるですけれども、十分すぎるくらい大勢の人から、嘆願の署名が来れば、欧州議会、もしくは欧州委員会は、何か行動を取らなければならない、ということになっています。
それは、欧州の法律です。
ですから、このへんに座っていらっしゃる皆さま、そして皆さまがご存知のあらゆるNGO、それから、おじさんとかおばさんとか、誰でもいいんです。
ディエトウ・リエトマンさんに、彼女のコンテクト・ディテールをお渡ししますので、皆さまが、同時に欧州委員会の嘆願委員会に、このような嘆願の津波を送りたいと思っています。
これによって、欧州の放射線防護に関する欧州のほうの再調整を嘆願したいと思います。
それが、ひとつです。
二つ目のやって欲しいことは、国の原子力当局ですね、ドイツとかスウェーデンとか、英国とか、それぞれの放射線防護当局というものがあるわけです。
このユーラトム指令に基づいて、放射能のリスクモデルを再評価することを嘆願するわけです。
チェルノブイリの1996年以降のデータに基づいて再評価しなければならないのです。
その結果、「NO」と言われるかも知れません。
実は、「NO」と言って欲しいんです。
「NO」といわれたら、欧州の人権裁判所に持って行きます。
そこでは、科学者とかが座っているわけではありません。
そこでは、裁判員がいますので、我々が言っていることは、すべて真実なわけです。裁判員の前では、我々の論理というのは、突き崩すことができないわけです。
(管理人/
バズビー博士は、「科学者は己の利益のために平気で嘘をつく」と言ってきています。
欧州委員会など、法的に拘束されていない場では、原子力から利益を得ている学者たちは、嘘の新説を平気で言って、人々を煙に巻くので、ハズビー博士は、この問題を法廷に引っ張り出したいのです。
彼は、この方法で、いままでのほとんどの裁判に勝ってきたわけですが、中には訴訟を起こしても、相手が折れてきて裁判所が仲裁に入ってしまうことがあるので、裁判には勝てても、法的には白黒はっきりつけることができない場合がある、言っています)
ですから、このようなことをぜひやりましょう。
ということで、本題に入りたいと思います。
あともう5分しかない、と言われてしまいました。
では、急いで頑張りましょう。
これはデータなんですね。
実は、これを誰かが記録しているから、そんなに早く言ってもらってはいけないと。
このような記録を、裁判所でもう一度検討することができるということですね。
じゃあ、12分あるということです。12分あれば十分かな。
それでは、このプレゼンテーションに入ります。
(いや12分ではないです。5分です。)
5分ですか?
なぜ疫病学なのか、ということなんですが、こちらのほうは、ガン登録簿の統計値を当てにできないわけです。
1991年から欧州のガン登録簿は、あらゆるデータを小地域、特に原子炉の近くの特定の小地域に関して公表しないと言ってきております。
(管理人/欧州でも、住民の不安を煽る、とかの理由で原発立地の特定地域のガン発症率は公表しないのでしょう)
で、我々がとたえば空を飛んでいるとします。
我々は宇宙船に乗って空を飛んでいるんですけれども、人々が病気かどうか、我々が正しい方向に飛んでいるのかどうかは、測定器には、すべて(隠すために)カバーがかけられているので計器のデータがどんな数字を指しているのか分らないのです。
1991年に、大きな戦争がイラクでありました。
その際には、ウラニウムの兵器が使われたわけです。
この後、人が死んだり、子供たちが先天性の奇形を持って生まれたりしたわけです。
当局は2010年に初めて疫学的な調査を行ったんですが、そのデータは公表されませんでした。
疫病学的な調査も、誰も行いませんでした。
私は司会者を驚かせたくないんです。
実はですね、この疫病学的調査というのは簡単にできるんです。
難しいので疫病学者でなければできない、と言っていますが、実は、誰でもできるんです。
人のところ、人の家を訪問して、何人がガンにかかっているかを調べればいいんです。
この疫病学の父、ジョン・スノウ(John Snow)という人はロンドンで、それぞれの家を訪問して、コレラに罹っている人は何人ですか、ということで、コレラの病原が、ある汚染された水源だったことをつきとめたわけです。
で、その当時、彼は人々に信じてもらえなくて、若死にしました。
けれども実は疫病学の父であったことが最近になって分かったわけです。
【参考】ジョン・スノウのコレラの地図
福島でこの方法は、そのまま応用できる。
で、我々の研究結果などをお見せします。
エセックスに関する乳ガンの発症率なんですけれども、原子力発電所の近くでは、このように多くなっていることが見られるわけです。
これは、もうひとつの研究で、アイルランドの軍とともに行ったものです。
これは、北アイルランドで行いました。
こちらのほうは、カーリンフォーの沿岸、アイルランド海の沿岸にある原子力からの汚染例と、ガンの罹患率ですね。
海の近くの泥が汚染されているところに、ガンが高く発生しているわけです。
こちらはメートル単位です。
(管理人/
バーミキュライト(細かい粒子の粘土質の泥)にセシウムが捕獲されて、そのまま川から海に運ばれる。
海水の塩分に触れると、バーミキュライトは、互いに団子のように接着されて比重が重くなるので、比較的、陸に近い海底に、そのまま沈殿して、濃縮される。日本で、これから顕著になっていく現象)
【参考】
まるで無間地獄-始まった河川の放射能汚染
東京湾のホットスポットは福島第1原発沖を超えた
この汚染は、始まったばかり。決して、川や河口付近の海岸に子供を近づけてはいけない)
海のしぶきが、放射能のプルトニウムを空中に浮遊させて、それが吸引されるということなんです。
で、これの調査は人たちの家々を訪問して行いました。
(福島の川・海にはプルトニウムが沈着していることは確実)
ですので、これをどのようにしたらいいかというものを、このような私の文書に書いてあります。
何歳なのかとか、性別はどうかとか、そういうものを聴き取りをして、簡単に計算をすると、このような結果が得られ、ガン発症率が高いのか低いのかが見極められるわけです。
もっとも有名なのは、ウェールズの原子力発電所の調査だったんですけれども、テレビ局の人たちが人々をインタビューして調査しました。
こちらが、その集団の内訳です。
ランフェスティニオという、こちらのほうなんですけれども、風下の人たちのガン発症率が非常に高いことが見られました。
これがどういうことかというと、皆さん、ご自分でできます。
特に、日本でできるのは、福島の辺りでは、必ず、このようなことをやられることをお勧めします。
そうすれば、現状を掴むことができるわけです。
この福島のアンケートを日本語にしましたので、福島でもぜひ使っていただきたいと思います。
で、さまざまなNGOでガン発症率が、どのようなものなのか、ということを、これを使って発見してもらいたいと思います。
この結果を得たら、すぐにメディアに持っていってください。
メディアは、すぐにそれを発表します。
で、いくつかコンピュータも必要があるかも知れません。
て、よりこの研究、アプローチに関して知識を得たい方は、グリーン・オーディット、それから私に連絡をください。
できるだけ、お助けします。
特に数学に関する学位を持たなければならないとか、そういうことではありませんので、できるだけお手伝いをさせていただきたいと思います。
我々は地球の真ん中に立っていて、我々の周りで何が起こっているのか、ということを見極めるためには、そこに立って周りを見ればいいんです。
ところで、これは私の娘の写真で、彼女は今18歳になっています。
ありがとうございました。
欧州放射線リスク委員会(ECRR)は、スウェーデンの研究により、ICRPのモデルが、おそらく400倍くらい間違っていると言っています。
ある程度の被曝の後で、ガンを発症する率が、ICRPは400倍ほど間違っているわけです。
何が起こっているのか見るときには、疫病学というがあります。
こちらの本のコピーが外(講演会場の外)で売られていますので、ご興味のある方は購入できるかたちになっています。
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ユーリー・バンダジェフスキー博士(ベラルーシ)
ガリーナ・バンダジェフスカヤ博士(ベラルーシ)
です。
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また、スライドの図表は、画質が粗く、ほとんど分らないので残念ながら割愛しています)
#放射線 防御・市民会議,スイス #福島 とチェルノ バスビー博士12May12
バズビーさん、それではどうぞ。
クリス・バズビー博士:
つまるところ、福島の現状は考えているよりも悪い、ということなわけです。
人々の被曝というものは、核実験から来ているものです。
こちらは、あらゆる国のガン発生率が30%増加しました。
だいたい6000万人が、これによってガンになったわけです。
それから先天的な奇形なども増加しています。
で、リバシーさんが、これらを止めるために、このようなことをやらなければならない。
地球が、このような危機的状況に陥っているとおっしゃっているわけです。
だからといって、我々が話をしているIAEAとかWHOとか、38条グループとか、この人たちに何かを言ったところで、耳を傾けてもらえるわけではないのです。
人々が求めていることと、なされていることとは、まったく別なものであるわけです。
今、我々は最大の公共衛生スキャンダルの只中に置かれています。
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で、疫学的な研究で何ができるか、ということです。
疫学的な研究で、みなさんができることについてお話をしたいと思います。
けれども、同時に私のスピーチを二つに分けたいと思います。
後半では、「本当にできること」について、お話します。
私は、この20年間、たくさんのこのような会議に招待され参加してきました。
皆が(福島について)合意していることは、非常に悪い状況だと。
皆が「毒をもられている」と言われているんですけれども、だからといって、それを阻止できていないわけです。
ですので、アプローチの方向を変えました。
この核産業を止める、という戦略を立てました。
で、今日、発表させていただきます。
できるだけ、たくさんの皆さんに、このプロジェクトを助けていただきたいと思います。
特に、NGOのリーダーの方にお願いします。
この中には、たくさんのNGOのリーダーの方がいらっしゃると思います。
そのような方に、核産業を打ちのめす手助けをしていただきたいと思います。
…正しいスライドが出ていないようなんですが……
こういう技術的な問題は、いつも起こりますね、どの会議でも。
とにかく私が申し上げたいのは、国際的なルール、国際的な合意というものが人権に関してあります。
欧州では、欧州の人権宣言というものがあります。
で、この中に「人権と環境」というものがあります。
実は欧州では、被曝の管理というものは、1996年に開発された「安全基準」というものがあります。
私は、これに参加しました。
こちらの指令(ユーラトム指令のこと)を、他の科学者とともに、欧州議会でグリーン党(緑の党)の他の議員とともに、アドバイスをしたわけなんですが、この緑の党の議員に、こちらを法律にすることを止めなさい、とアドバイスしたんですね。
というのは、この指令の中に実は、爆弾が入っているからなんです。
指令(ユーラトム指令)の中で条約がありまして、「新しい科学的な情報が、指令が法律化された後で出てきた場合に、自動的に初期のあらゆる慣習を再評価しなければならない」というのが、この項目に入れられているわけです。1996年のことです。
それ以後、何百もの科学的な文献が発表されまして、このユーラトム指令(Euratom)の、この科学というものが適切でないわけです。
これについての何百もの科学的な論文が発表されました。
【参考】ユートラム指令に関する資料
あらかじめ計算された放射線による死:EUと日本の食品放射能汚染制限値
(ドイツ放射線防護委員会)
で、そうした論文が訴えていることを、IAEAですとか、ICRPですとか、すべて無視しています。
ICRPのリスクモデルは、チェルノブイリのことに、まったく言及していないのです。
チェルノブイリからのデータというものは、まったく無視されているわけです。
しかし、無視することはできないわけです。
ユーラトム指令のこの基本安全基準の枠組みの中では、無視することができないはずなんです。新しい証拠が出てきた場合には。
これが、どういうことを意味するかというのは、あらゆる欧州の個人というのが、あらゆる問題に関して欧州議会に参加することができるわけです。
で、こちらの嘆願委員会というものがありまして、嘆願を見るべきかどうか、というのを、まず評価します。
ですから、人々が書簡を送って、つまらないことを嘆願してもいいんですね。
中には、「私の猫が病気なので、病気が治るように支援してくれるよう嘆願する」というような内容のものもあるですけれども、十分すぎるくらい大勢の人から、嘆願の署名が来れば、欧州議会、もしくは欧州委員会は、何か行動を取らなければならない、ということになっています。
それは、欧州の法律です。
ですから、このへんに座っていらっしゃる皆さま、そして皆さまがご存知のあらゆるNGO、それから、おじさんとかおばさんとか、誰でもいいんです。
ディエトウ・リエトマンさんに、彼女のコンテクト・ディテールをお渡ししますので、皆さまが、同時に欧州委員会の嘆願委員会に、このような嘆願の津波を送りたいと思っています。
これによって、欧州の放射線防護に関する欧州のほうの再調整を嘆願したいと思います。
それが、ひとつです。
二つ目のやって欲しいことは、国の原子力当局ですね、ドイツとかスウェーデンとか、英国とか、それぞれの放射線防護当局というものがあるわけです。
このユーラトム指令に基づいて、放射能のリスクモデルを再評価することを嘆願するわけです。
チェルノブイリの1996年以降のデータに基づいて再評価しなければならないのです。
その結果、「NO」と言われるかも知れません。
実は、「NO」と言って欲しいんです。
「NO」といわれたら、欧州の人権裁判所に持って行きます。
そこでは、科学者とかが座っているわけではありません。
そこでは、裁判員がいますので、我々が言っていることは、すべて真実なわけです。裁判員の前では、我々の論理というのは、突き崩すことができないわけです。
(管理人/
バズビー博士は、「科学者は己の利益のために平気で嘘をつく」と言ってきています。
欧州委員会など、法的に拘束されていない場では、原子力から利益を得ている学者たちは、嘘の新説を平気で言って、人々を煙に巻くので、ハズビー博士は、この問題を法廷に引っ張り出したいのです。
彼は、この方法で、いままでのほとんどの裁判に勝ってきたわけですが、中には訴訟を起こしても、相手が折れてきて裁判所が仲裁に入ってしまうことがあるので、裁判には勝てても、法的には白黒はっきりつけることができない場合がある、言っています)
ですから、このようなことをぜひやりましょう。
ということで、本題に入りたいと思います。
あともう5分しかない、と言われてしまいました。
では、急いで頑張りましょう。
これはデータなんですね。
実は、これを誰かが記録しているから、そんなに早く言ってもらってはいけないと。
このような記録を、裁判所でもう一度検討することができるということですね。
じゃあ、12分あるということです。12分あれば十分かな。
それでは、このプレゼンテーションに入ります。
(いや12分ではないです。5分です。)
5分ですか?
なぜ疫病学なのか、ということなんですが、こちらのほうは、ガン登録簿の統計値を当てにできないわけです。
1991年から欧州のガン登録簿は、あらゆるデータを小地域、特に原子炉の近くの特定の小地域に関して公表しないと言ってきております。
(管理人/欧州でも、住民の不安を煽る、とかの理由で原発立地の特定地域のガン発症率は公表しないのでしょう)
で、我々がとたえば空を飛んでいるとします。
我々は宇宙船に乗って空を飛んでいるんですけれども、人々が病気かどうか、我々が正しい方向に飛んでいるのかどうかは、測定器には、すべて(隠すために)カバーがかけられているので計器のデータがどんな数字を指しているのか分らないのです。
1991年に、大きな戦争がイラクでありました。
その際には、ウラニウムの兵器が使われたわけです。
この後、人が死んだり、子供たちが先天性の奇形を持って生まれたりしたわけです。
当局は2010年に初めて疫学的な調査を行ったんですが、そのデータは公表されませんでした。
疫病学的な調査も、誰も行いませんでした。
私は司会者を驚かせたくないんです。
実はですね、この疫病学的調査というのは簡単にできるんです。
難しいので疫病学者でなければできない、と言っていますが、実は、誰でもできるんです。
人のところ、人の家を訪問して、何人がガンにかかっているかを調べればいいんです。
この疫病学の父、ジョン・スノウ(John Snow)という人はロンドンで、それぞれの家を訪問して、コレラに罹っている人は何人ですか、ということで、コレラの病原が、ある汚染された水源だったことをつきとめたわけです。
で、その当時、彼は人々に信じてもらえなくて、若死にしました。
けれども実は疫病学の父であったことが最近になって分かったわけです。
【参考】ジョン・スノウのコレラの地図
福島でこの方法は、そのまま応用できる。
で、我々の研究結果などをお見せします。
エセックスに関する乳ガンの発症率なんですけれども、原子力発電所の近くでは、このように多くなっていることが見られるわけです。
これは、もうひとつの研究で、アイルランドの軍とともに行ったものです。
これは、北アイルランドで行いました。
こちらのほうは、カーリンフォーの沿岸、アイルランド海の沿岸にある原子力からの汚染例と、ガンの罹患率ですね。
海の近くの泥が汚染されているところに、ガンが高く発生しているわけです。
こちらはメートル単位です。
(管理人/
バーミキュライト(細かい粒子の粘土質の泥)にセシウムが捕獲されて、そのまま川から海に運ばれる。
海水の塩分に触れると、バーミキュライトは、互いに団子のように接着されて比重が重くなるので、比較的、陸に近い海底に、そのまま沈殿して、濃縮される。日本で、これから顕著になっていく現象)
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東京湾のホットスポットは福島第1原発沖を超えた
この汚染は、始まったばかり。決して、川や河口付近の海岸に子供を近づけてはいけない)
海のしぶきが、放射能のプルトニウムを空中に浮遊させて、それが吸引されるということなんです。
で、これの調査は人たちの家々を訪問して行いました。
(福島の川・海にはプルトニウムが沈着していることは確実)
ですので、これをどのようにしたらいいかというものを、このような私の文書に書いてあります。
何歳なのかとか、性別はどうかとか、そういうものを聴き取りをして、簡単に計算をすると、このような結果が得られ、ガン発症率が高いのか低いのかが見極められるわけです。
もっとも有名なのは、ウェールズの原子力発電所の調査だったんですけれども、テレビ局の人たちが人々をインタビューして調査しました。
こちらが、その集団の内訳です。
ランフェスティニオという、こちらのほうなんですけれども、風下の人たちのガン発症率が非常に高いことが見られました。
これがどういうことかというと、皆さん、ご自分でできます。
特に、日本でできるのは、福島の辺りでは、必ず、このようなことをやられることをお勧めします。
そうすれば、現状を掴むことができるわけです。
この福島のアンケートを日本語にしましたので、福島でもぜひ使っていただきたいと思います。
で、さまざまなNGOでガン発症率が、どのようなものなのか、ということを、これを使って発見してもらいたいと思います。
この結果を得たら、すぐにメディアに持っていってください。
メディアは、すぐにそれを発表します。
で、いくつかコンピュータも必要があるかも知れません。
て、よりこの研究、アプローチに関して知識を得たい方は、グリーン・オーディット、それから私に連絡をください。
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特に数学に関する学位を持たなければならないとか、そういうことではありませんので、できるだけお手伝いをさせていただきたいと思います。
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ところで、これは私の娘の写真で、彼女は今18歳になっています。
ありがとうございました。
欧州放射線リスク委員会(ECRR)は、スウェーデンの研究により、ICRPのモデルが、おそらく400倍くらい間違っていると言っています。
ある程度の被曝の後で、ガンを発症する率が、ICRPは400倍ほど間違っているわけです。
何が起こっているのか見るときには、疫病学というがあります。
こちらの本のコピーが外(講演会場の外)で売られていますので、ご興味のある方は購入できるかたちになっています。
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