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「白血病と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼった」というデマッターの書き込み

フジテレビ系「めざましテレビ」の大塚範一キャスターから始まって、アジア大会レスリング・フリースタイル74キロ級銀メダリストの長島和幸選手まで、有名人が次々と急性白血病を発症しています。

そして釣り専門誌に連載コラムを持っていたアウトドア・フリーライター、阿部洋人さんまで急性白血病を発症、わずか3週間で帰らぬ人となってしまいました。若干24歳でした。

安倍さんが、福島第一原発の半径30km圏内で幕営生活を送っていたという噂から、「急性」の恐さが伝播していったようです。
もちろん、これはガセだったわけで、安倍さんが原発付近の川で魚を釣って、それを食べながら野営生活をしていたという事実はありませんでした。

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しかし、8月に福島第一原発敷地内で作業に当たっていた原発作業員の方が急性白血病で死亡したというニュースが流れてから、こうした有名人の白血病による一連の死亡事象が、そこに収斂されていったようです。

「私も、いつか白血病になるかもしれない…」。

原発作業員が急性白血病で急死したというのに、東電のブースカ松本は、相変わらず「原発敷地内での被曝とは関係がない。東電としては、これ以上、調査するつもりはない」と発表。

「これ以上」というが、いったい東電は何を調査したというのでしょう。何もやっていない。
地元警察も、すぐさま「事件性なし」と行政解剖もしないまま荼毘に付してしまったのです。福島県警まで東電にゴロニャンのようです。

そして誰もが「そうあってほしくない」と心配していたことが起きました。
「吉田昌郎前福島第一原発所長が11月24日に入院」の報。
「放射線の恐さを知悉しているはずの吉田所長まで、やられたか」という失望と落胆、そして恐怖。

しかし、東電のブースカと、連日、嘘を垂れ流し数百万人を被曝させた歴史に名を残す本物の大凶悪犯罪者、枝野幸男との絶妙のコンビで、これまた「放射線被爆との因果関係は認められない」と嘘の上塗りをしているのですから、国民が疑心暗鬼にならないほうがおかしいのです。

そうしたところに、ある掲示板に「白血病と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼった」というコメントが書き込まれたものですから、「すわっ!てーへんだ」と野火のようにこの噂が広がったのです。

もっとも今までも、デマは数知れず。

「ホットスポット発見!」に関するチェーンメールなどは、まだ可愛いものです。
どこかの坊やが、いたずらでやっているのです。

ところが、信憑性を感じさせるもの-たとえば、
「ふくいちライブカメラの映像は、ライブではなくビデオで撮られたものが流されている」とか、
「枝野は自分の家族だけはシンガポールに避難させている」とか、
「福島第一原発の敷地が地割れしていて、水蒸気が噴出している」とか、
「プルトニウムより毒性の強いアメリシウム241が八王子市から大量検出」とか、
「瀬戸翼という名前の自称・東北大教授(存在しない)が、原発労働者143名が行方不明になっている、と言っている」とか、
「どこぞの医師がミクシイやfacebookを通じて、爪からウランが出たと騒いでいる」とか、
こうしたものが、次から次へと出てくるのです。

このうちのいつくかについては、カレイドスコープで、大元のソースを割り出して、その大嘘を喝破してきました。
たいていは、商売につなげようという詐欺師の仕業でした。

この詐欺師の中には有料サイトを運営しているゴロツキ物書きも含まれています。彼らは情報を売って金銭を得ているのですから、“不良品”を販売したわけです。

しかし、そうした幼稚な詐欺まがいのイタズラにも簡単に引っかかってしまうのが、今の日本人です。とても残念です。

ほとんどの場合が、金儲けやアクセスアップを目的としたチンピラですから、取るに足らないのですが、この「白血病が去年の7倍」というデマッターは、今までの幼稚なゴロツキとは少し違います。

こうしたディスインフォメーションを連発して、脱原発を掲げて人々に警告を発している人たちの評判を落とし、彼らの真摯な主張から目を背けさせようという人たちが出てきたことは憂慮すべきことです。

さて、その掲示板(2ちゃんねる)に書き込まれた内容ですが、以下の文言です。

『 白血病患者急増 医学界で高まる不安』

各都道府県の国公立医師会病院統計によると、今年の4月から10月にかけて、 「白血病」と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼったことが21日に判明した。

これを受けて、日本医師会会長原中勝征は、原発事故との因果関係は不明として、原因が判明次第発表するとした。

白血病と診断された患者の約60%以上が急性白血病で、 統計をとりはじめた1978年以来、このような比率は例が無いという。
また、患者の約80%が東北・関東地方で、福島県が最も多く、 次に茨城、栃木、東京の順に多かった。

これが、瞬く間にtwitterを通して広まってしまったのです。
そしてデマッターのツィートを読んだブロガーたちが、これまたソースを確かめもしないで拡散したのですから、もう止まりません。

名指しされた医師会会長の原中勝征氏は、すぐに日本医師会のホームページにコメントを出して否定しています。
「そんな事実はない」と。

そうこうしているうちに読売新聞始め、さまざまなメディアが、このデマッターについて取り上げはじめました。
「白血病患者急増」医師会がネット書き込み否定

そのまた、そうこうするうちに、「なぜデマで広がったのか」という分析記事まで出てきました。
白血病患者数が前年7倍と急増 このデマはなぜ広がったのか

この犯罪的デマッターは、「ソースは読売新聞ですが、今は削除されてしまいました」と、Twitterに書き込んでいます。

太字の部分をよく読めば、これもすぐに悪質なイタズラであることが分かるはずなのですが。結構、このデマッターは計算しています。

「国公立医師会病院統計によると」

国公立って何だ?そんなものない。
病院の統計などない。別の機関で集計している。

「昨年の約7倍

今年はまだ終っていないのに去年の7倍?
嘘を書くなら、上半期?とか期間を限定しなければね…


「日本医師会会長原中勝征

新聞が肩書きを書くときには、日本医師の原中勝征会長と書く。呼び捨てにするところが医師会の私怨を持っていることが分かる。

「不明として、原因が判明次第

文法的に間違っている。これでは意味が通じない。

「このような比率

データについて書くときは、「このような」とは書かない。
当ブログのような趣味のブログでさえ、そのような曖昧な表現はしない。
つまり、曖昧に書くことによって、読者の肥大する想像力を「野放し」にしている。

せいいっぱい努力した跡は見られるのですが、本職でないために、記事が稚拙です。
すぐに見破らなければならないのですが、大勢の人々が信じてしまいました。

しかし、デマッターは「ソースの読売新聞の記事は削除されてしまった」と、ちゃんと書いているのです。
そんなソースなど、最初から存在しないと考えなければいけないのですが…。

たとえば、キャッシュのurlや魚拓を取らなかったのか。
それもやっていないのであれば、このデマツイートは偽者だと考えなければならないのですが、ソースなどなくったってカンケーねー、という人たちが、人を驚かせたくて広めたとしか考えられなくなってきました。

「ソースありき」の私からすれば、到底考えられない行動です。

このデマッターの目的は、白血病が増えることに対して警告を発したい?
いやいや、デマを大きくして楽しむ愉快犯の性格を併せ持つ人物です。
かなり悪質である、それも相当のものだと断定します。

もちろん、こんなレベルの低い詐欺になど引っかからない懸命な人々も多くいます。
白血病患者急増? ほんかまいな?(ガセ)
コメント欄にもあるように、「記事の記載の仕方がおかしい」ので、正常な人なら、ひと目で分かるのです。

で、これで騙される人もいなくなるだろう、と安心していれば、またまたこれを広げる人々が大勢出てきました。
もう絶句。。。。。

「白血病は去年より増えている、というのは事実だった。根拠が出てきた」そうです。

またまたデマッターが、出まったー、で困まったー、です。

政府が11月に発表した6月の人口動態調査では、全国の白血病が前年同比で6.6%増加!!
(女性はマイナス1.8%ですが、男性は13.3%増加)

全国の白血病は昨年より約7%増加!真実だった!

こんな感じ。。
これが、どんどん広がっているようです。

最初に掲示板に書き込んだデマッター(これを以後、デマッター1号と呼ぶ)は、「白血病が去年の7倍だと書き込んだのですが、それを拡散したいデマッター(これからデマッター2号と呼ぶ)の手にかかると、「7%増加!真実だった!」になってしまうのです。

6月の人口動態調査とあるように単月だけでは確かに増えています。
でも、何の意味がある?

人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年6月
「表番号6 死亡数,性・年齢(5歳階級)・選択死因分類別 」で確認できます。(下)

   実数  対前年比
白  血  病  680  6.6
  400 13.1
  280 1.8

これだけを取って、「去年より増えている、真実だった」と言っているのです。

以下、〔表番号6〕をクリックするとexcllで開きます。
【平成23年人口動態】
人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年1月
人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年2月
人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年3月
人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年4月
人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年5月
人口動態調査  > 平成23年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2011年6月

今のところ2011年6月が最新。7月の月次は12月8日発表予定。

平成22年以前の月報は、ここで見ることができます。
【平成22年人口動態】
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年1月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年2月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年3月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年4月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年5月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年6月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年7月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年8月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数)  > 月次  > 2010年9月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数) >月次 > 2010年10月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数) >月次 > 2010年11月
人口動態調査  > 平成22年人口動態統計  > 月報(概数) >月次 > 2010年12月

これを目的別に表にすると下のようになります。

表-1 2011年と2010年の月別の白血病死亡数(クリック拡大)

20111204-4.jpg
2011年は6月までしか集計されていない。合計数では確かに増えている。
しかし、男性は横ばいで女性が増えている。

表-2 2010年の月別の白血病死亡数の対同月前年比(クリック拡大)

20111204-10.jpg
 
赤枠の月は2桁(%)増で、デマッター2号の言う「13.1%増は異常な増え方」というのは間違い。

人口減少は2009年から始まっているものの、その差はわずか。

問題は分母。
下の図は人口10万人当たりの男女別・白血病の死亡数の推移。
白血病死亡者数は他のガンより伸びは小さいものの、毎年、わずかずつ増えている。

20111204-2.gif
資料は、厚生労働省「人口動態統計」から

一方、東京都健康安全研究センターの出した「SAGE 疾病構造予測:白血病予測(2011年3月1日)」では、今後、長期にわたって白血病が増えていくと予測。

20111204-14.jpg

20111204-15.jpg

さらに厳密に言えば、人口の流動性も大きな要因となる。
他県への移動が多ければ、食生活、環境も変わるので生活条件は一定ではなくなる。
したがって、一律に白血病死亡者数だけで比較する意味が希薄になってしまう。

死亡率を「人口動態調査」に組み込む理由がここにある。

特に、今回のような原発事故によって放射線被曝した場合。
それも、福島県、宮城県、岩手県、茨城県などの住人が他の都道府県の住人に比べて、有意な差を持って高線量被曝に晒されているので、同じ基準で統計を取ることは間違い。

被曝環境のかけはなれた地域と、全国との数字をいっしょにすることは統計自体が意味を成さなくなってしまう。
この三県については、別の基準設定の下に統計を取るべき。

以上のことから、2011年6月の単月だけを取って、「白血病死亡率が増えた」というのは意図的に錯誤に誘導していると言われても仕方がない。

以上が、でマッター1号から、デマッター2号へ拡散していった“意図的”錯誤の連鎖です。

さらに、ここにきてデマッター3号にも受け継がれました。

この後、記事は 赤枠の中に書かれてあるとおり続くのですが、一部に間違いがあります。

それは、「人口動態調査を、福島県、宮城県、岩手県に対しては除外する」という国の決定に対して、「白血病などのガンが激増しているはずだから情報隠しのために調査をやらないのでは」という推測。

これも間違いで、人口動態調査をやっても意味がないからです。
ただ、これはあくまで人口動態調査から、この三県を除外するのであって、この三県に対して、今後も別の基準に則った健康調査をやらないというのでは問題。

その場合は、れっきとした隠蔽工作と断定できます。

正しくは、下の青枠のとおりです。
紫の白抜き文字部分が修正したところです。(12月11日)


それは、国民生活基礎調査を、福島県、宮城県、岩手県に対しては除外する」という国の決定に対して、「白血病などのガンが激増しているはずだから情報隠しのために調査をやらないのでは」という推測。

これも間違いで、国民生活基礎調査をやっても原発由来の健康への影響は出てこないからです。
ただ、これはあくまで国民生活基礎調査から、この三県を除外するのであって、むしろ患者調査を宮城県の一部地域及び福島県の全域にわたって調査を行わない、という決定のほうが重要。

このニ県に対して、今後も別の基準に則った患者・健康調査をやらないというのでは問題。

その場合は、れっきとした隠蔽工作と断定できます。

ということで、結果として、「白血病が去年の7倍に増えた」というデマが、デマッター1号の目論見どおり、情報撹乱に大いに作用したことは確かです。

デマの伝播というのは、最初のデマッター1号は別にして、デマッター2号も、3号も、「誰かに真実を知らせたい」という善意から出ているものなのですが、データの分析や真贋を見極められなかったために、無意味な騒動を起こしてしまったのです。

「こんなに状況は暗いのだから、きっと、もっと悪い材料が隠されているに違いない。自分が暴いて、みんなに知らせてあげよう」という気持ちは分かるのですが、最初から確証バイアスが働いているために、「去年の7倍」を裏付ける話や、それに加勢する話、さらに、それを補強する情報を探すことしか考えず、「ひょっとしたら、これは偽情報かもしれない」という冷静さを、すっかり忘れてしまったのです。

「疑うことは良くない?」。そのように教えられてきました。
しかし、猜疑心と洞察、推察、分析とはまったく別です。

これが、今まで繰り返し注意喚起してきた【加害者=加害者の法則】の一段面です。

このケースの場合は、一部の愉快犯以外は善人が拡散してしまった場合でした。

しかし、こうした誤報や誤伝によって人心を混乱させ、テロなどへ誘導する計画的、作為的なディスインフォメーション活動もあるので、しっかりと見極める必要があります。

世の中にはニセ情報を流して、世論を誤った方向に誘導するプロフェッショナルがいます。
そういう人間は政府などのオフィシャルな機関にいたりします。
こんなライセンスを与えられたりしています。

20111204-2.jpg

こうした人間たちは、ディスインフォメーションを信じ込ませ、互いに争わせたりして、双方の力を減衰させたりします。
その間隙を突いて、本当のワルが人々に対して致命的な悪事を働くのですが、人々は、自分たちが犠牲者になっても、どうしてそうなったのか理解できないのです。

映画"Mission: Impossible"のようです。
真犯人が見えないのですから、人々は戦いようがないのです。

今、そうした罠に嵌められる人々が増え始めていることは、大変心配です。

とにかく情報は、しっかりと裏を取ること。ソースを明示しない記事は信用しないこと。これは、最低限のことです。
その次の段階で、そのソースの質を吟味するのです。
質の良くないソースばかり選んで記事を書いているサイトとは、距離を置くべきです。

何も難しいことではありません。
基本的なことを、当たり前のようにやっていれば、ほとんどの場合は、気がつくものです。

しかし、多くブロガーさんが、それをせずに記事を書いているのです。

最後に「白血病と放射線被曝との関係」についての教育用フラッシュがあります。
山下俊一のお陰で、致命的なイメージダウンとなってしまった長崎大学の編集です。分かりやすいので、いいのではないでしょうか。

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