アーバンプレッパー

| 全記事タイトルリスト
ホーム   »   スポンサー広告  »  スポンサーサイト富士山噴火  »  富士山は噴火スタンバイ状態にある
       
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
20121007-3.jpg
【予告】首都圏大地震に備える~富士山噴火シュミレーション からキャプチャー

「昨年の大震災で日本列島が東西に引っ張られ、マグマが出やすくなった、という考えが成り立つ。
日本の活火山のうち危険度の高い20前後の火山は、どれが噴火してもおかしくない。

最大の心配は富士山だ。
火山活動と密接な関連のある低周波地震も観測されている。富士山が“スタンバイ状態”にあることは確かだ」
-京都大の鎌田浩毅教授(火山学)。


富士山噴火は火山学者のコンセンサス

「富士山は、火山学的には100%噴火するということになっています」。
こう断言するのは、火山学、地球変動学を専門とする京都大学教授、鎌田浩毅氏。

最近では、ほとんどの火山学者も、この考え方に合意しています。
つまり、「富士山は必ず噴火する」。

ただし、富士山噴火のような大規模な噴火であれば、予測することは十分可能で、避難する時間も多く取ることができます。
問題は、日本人がかつて経験したことがないような大規模な災害になるだろう、ということです。

大きな火山が噴火に至るまでは、マグマの上昇に合わせて一定のプロセスがあり、段階ごとに明確な兆候が表れます。

火山の下にあるマグマが上に動き出すと、まず最初に、低周波地震が起きます。
これは、ゆらゆらした地震で、人間には感じることができません。

まずは、低周波地震が起きることが噴火への発端で、これが起きるとマグマはさらに上に上がって、次に有感地震が起きます。
大きいものでは、震度5という大揺れの有感地震も起きます。

そして、いよいよ噴火口の下までマグマが上がってくると、小康状態になったかと思うほど、いったん静かになり、火山性微動に続きます。

火山性微動は機械で感知するような微震ですが、これが起きると、噴火直前なので火山学者は緊張するようになります。

富士山の場合、最初の低周波地震は、噴火の一ヶ月前に起きるとされています。
これを「一ヶ月ルール」といっている。

ただ、その最初の兆候である低周波地震が、いつ始まるのかが火山学者、地震学者の誰も分らないのです。

とにかく低周波地震が起きてから、噴火まで(おそらく)一ヶ月の猶予期間があるので、マスコミなどの報道を追いかけて経緯を見ることが大切です。噴火へのトレンドが、だんだん強くなっていくのが感じられます。

国土地理院は、富士山周辺の11箇所にGNSS(地殻変動監視機)を設置、そのデータを通信衛星で捕捉し、それぞれのGNSS間の距離が1ミリメートルでも開けば、その変化をキャッチすることができるようになっています。

GNSSは、その間隔の開き具合(や温度上昇など)から、噴火位置を予測することができるというもの。
低周波地震山体の膨張を観測すれば、かなりの精度で噴火を予知できるとされています。

富士山には、GNSSのほか、微震動でも感知する地震計、傾斜計など計測器が、計41個、41箇所に設置されており、そこからのデータは、リアルタイムで気象庁の地震火山現業室に送られ、24時間体制で情報分析が行われています。

20121007-7.jpg
衛星測位システムを利用したGNSS(火山変動リモート観測装置)装置の全体像。
(画像は、国土地理院のホームページより)。


防災科学技術研究所のホームページでは、火山での地殻変動観測について詳しく解説してあります。

「緊急火山情報」が出されたら、数日後に噴火が起こる

気象庁を始め、いくつかの噴火予知チームは、噴火が始まる前から火山性微動を観測しているはずです。
特に気象庁は、低周波地震が観測された時点から、24時間体制で監視しています。

20121007-6.jpg

気象庁が発表する火山情報は、以下の4種類。
いちばん下から上にいくほど、噴火が近いということになります。

定期火山情報は、平常時に定期的に出される情報。特に変動がなくても公表されます。

臨時火山情報は、そのトレンドが時間と共に濃くなっていく場合。マグマが、山の中腹から上のほうに上がっていく過程で出されることが多いようです。

上の図で示すと、①低周波地震から、②有感地震が感じられるところまでマグマが上昇してきたとき。
分らないのは、最初の前触れである低周波地震がいつ起こるのかということ。

緊急火山情報は、マグマが火口付近まで上がってきて、火山性微動が頻発して起こるようなときに出されます。
緊急火山情報が出されると同時に、気象庁職員、地震学者は緊迫した状態になり、災害救助を想定して、自衛隊などがスタンバイします。

この警報が出されることは、数日以内の噴火を待つばかりの状態で、ほぼ確実に噴火が起こることを意味します。

気象庁が発表する火山情報(Volcano Information)の種類

緊急火山情報*
Volcanic Alert 
生命・身体にかかわる火山活動が発生した場合に発表します.
臨時火山情報**
Volcanic Advisory
火山活動に異常が発生し,注意が必要なときに随時発表します.
火山観測情報**
Volcanic Observation Report
緊急火山情報・臨時火山情報を補うなど,火山活動の状況をきめ細かく発表します. 
定期火山情報**
Volcanic Regular Bulletin
常時観測対象火山について火山活動の状況を定期的に発表します***.

*活動火山対策特別処置法21条1項の規定(都道府県知事への通報義務)に基づいて発表 されているのだと思われる。
**
気象業務法2条4項の1(観測並びにその成果の収集及び発表義務)と同3(情報の収集 及び発表義務)に基づいて発表されているのだと思われる。
同2で,地震及び火山現象 の予報及び警報を出すことが気象庁に義務づけられていないことに注意したい。
***浅間山・伊豆大島・阿蘇山・雲仙岳・桜島は毎月.その他の常時観測火山は年3回。

気象庁発表の火山情報より

いよいよ富士山噴火が迫ってくれば、毎日、何度もテレビやネットの速報が流されるはずですから、見落としや、聞き逃しなどもないと思います。準備する時間も十分あるはずです。

富士山噴火は、いつかは起こることなので、「想定外だった」、「こんなことが起きるなんて…」と狼狽しない心構えが大切です。

富士山噴火は、「想定外」ではなく、近未来に「必ず起きる」こと。

2011年3月11日以降、日本列島全体にひずみができたことにより、今まで静穏だった火山も“動意づく”ようになりました。24時間体制で監視されている火山は、全国で47もあります。
そのうち、いつ噴火の過程に入ってもおかしくない火山は20。

その中でも、なぜ富士山の噴火だけが、こんなに重大視されているかといえば、噴火の規模が、おそらく巨大であるということと、噴火すれば、間違いなく首都圏を直撃するということ。

東京には、通信網や電気・ガス・水道などのライフライン、交通網や通信網などのインフラも集中しているだけに、被害もそれだけ大きくなることは確実で、株式などの金融市場の取引停止など、経済活動に大打撃を与えること必至だからです。

都市生活者の多くが、こうしたことに命を預けている以上、それを想定した避難準備、防災対策が必要になります。

富士山周辺で低周波地震が始まってから準備したのでは、被害を最小限にすることができない場合があるので(中小企業経営者などは、従業員の安全確保、操業を停止している間の経済的な手当て、得意先への納期延期の申し出など)、日頃から業者間で議題として話し合っておく必要があります。

日本文化には、こうした話し合いは、「後ろ向き」と捉えがちな悪しき因襲があるのですが、福島第一原発事故で分かったように、根拠のない安全神話に逃げ込むことこそが、悪しき慣習なのです。

いち早く正確な情報をつかむことによって、被害はなくすことができる

人間の生活に甚大な被害を及ぼした噴火のうち、もっとも記憶に新しいのは、2000年4月の北海道・有珠山噴火です。

有珠山は、だいぶ前から噴火の兆候が観測されていましたが、2000年3月27日、いよいよ火山性微動(地震)が始まり、噴火が秒読みに入りました。
以下、失敗百選 ~有珠山の噴火~ からまとめ。

・3月27日
3月27日の1日だけを見ても、火山性微動(地震)の回数は1時間ごとに、どんどん増えていった。
午前中は、1時間に1回程度の地震。
19時から20時の1時間では7回の地震。
以降1時間あたり13回…24回と、どんどん増え続け、23時からの1時間では42回にも達した。

有珠山の火山性微動は、平常時であれば、一月に20~30回程度だったのが、3月27日の一日だけで109回もの地震を記録した。

・3月28日
この日一日だけで、火山性地震は590回、うち有感地震は69回にものぼった。
 
・3月29日
7時8分に有珠山周辺でマグニチュード3.4の地震が発生、9時42分にはマグニチュード3.5というように、 ひときわ大きな地震が発生した。
この日の火山性地震は1,628回、うち有感地震628回であった。

気象庁は、 3月28日、0時50分に「噴火が迫っている」ことを正式に発表。
28日からは、もっとも危険な地域の伊達市、虻田町、壮瞥町の住民が自主避難を開始した。

3月29日、11時10分、緊急火山情報第1号 「今後数日以内に噴火が発生する可能性が高くなっており、 火山活動に対する警戒を強める必要がある」を発表した。

同18時15分、 岡田教授らが会見し「(噴火は)一両日の可能性が高く、 間違いなく遅くとも1週間以内に噴火する。噴火個所は有珠山北西部の可能性が高い」と述べた。

伊達市、虻田町、壮瞥町「避難勧告」を出し、18時30分、 「避難指示」に変更した。
約9,500人が避難した。(当日、火山性地震1,628回、 うち有感地震628回があった)

避難命令が下された翌々日の3月31日、13時07分、有珠山西山山麓より噴火。4月1日、金毘羅山麓でも新たな噴火が発生した。

このように有珠山の場合は、非常に正確に噴火予知ができたし、最初の噴火が、山体のどこからなのかも的中させることができました。

同年7月10日、火山噴火予知連絡会が「深部からのマグマの供給はほぼ停止しており、 一連のマグマ活動は終息に向かっている」との統一見解を発表したのを受けて、洞爺湖温泉のホテル2軒が営業を再開、7月13日、有珠山ロープウェイも運転が再開され、観光客も徐々に戻ってきました。

洞爺湖温泉の中心街の手前、2kmまで溶岩が迫るという間一髪の状況があったにも関わらず、死傷者はゼロ。

広範囲にわたって避難勧告を出していたためか、最短では5日後に解除、それぞれ自宅に戻ることを許された人たちがいた反面は、建物に甚大な被害を受けた人たちは、仮設住宅で最長5ヶ月間を過ごしました。

今では、洞爺湖近くに火口災害遺構散策路が設けられ、観光名所にしてしまうほど逞しく復活しました。

20121007-2.jpg

これは、噴火の2年半後に洞爺湖温泉を訪れたときに撮影したもの。
上は「桜ヶ丘団地」、下は、「やすらぎの家」 町営日帰り温泉浴場。
窓ガラスが吹き飛ばされ、火山灰に埋もれたままになっていましたが、ブルドーザが何台も入って整地作業に取り掛かっていました。

この一帯は、もう復興はできません。
この場所↑は洞爺湖温泉のはずれから、わずか1.5kmのところ。今では、金比羅火口災害遺構散策路になっています。

20121007-5.jpg
画像:有珠山噴火被災地跡2

上は西山火口散策路の上のほう。さらに壮絶で、噴火と地震によって、倒壊した建物が延々と続く。この辺一体は、下からのマグマ圧力によって土地が70mも隆起したとのこと。

有珠山噴火では、合計1万5000人全員が事前に避難して、ことなきを得ましたが、東京都のような過密都市では、それは不可能です。
大都市にいるからこそ、救援も来ないし、逃げられない、ということが現実に起きてきます。

低周波地震が起きて、それが緊急火山情報に切り替わったからといって、どれほどの人たちが、有珠山噴火のときのように、速やかに避難できるでしょう。おそらく大半の人々が大都市に閉じ込められるでしょう。

9月6日、富士山周辺で低周波地震が9回連続して発生した

9月6日、防災科学技術研究所(茨城県つくば市)が、富士山噴火の見通しについて発表しました。

・富士山マグマに圧力 大震災と直後の静岡県東部地震 噴火兆候なし (2012/9/ 6 14:23)
・【富士山マグマに圧力】噴火誘発に懸念高まる (2012/9/ 6 14:23)

同じリリースを元に書かれた記事ですが、同じ媒体でありながらタイトルが替えられています。

原発推進新聞の産経新聞では、
・震災で富士山マグマに圧力 「宝永」より強い力 数年で噴火の可能性も 防災科研 (2012.9.6 11:19

共通しているのは、
現在のところ、噴火の兆候は観測されていない。
ただ富士山の直近の噴火である1707年の宝永噴火で直前の宝永地震により富士山に加わった力より、今回の力は強く、チームは『地震から数年たってから噴火する可能性もあり警戒が必要』としている」。


ただし、1707年の宝永噴火のときより大きなストレスが溜まっているとのこと。

防災科学技術研究所の発表があったちょうど同じ日(9月6日)、富士山で噴火の兆候を示す低周波地震が9回連続して観測されました。
どのメディアもにも書かれていないのは、防災科学研究所の発表と重なったためでしょうか。

防災科学技術研究所のホームページで、富士山の震源分布図を見てみると、9月6日から今日までの低周波地震の分布赤い●)は以下のとおり。

20121007-2.png

また、過去1年間では以下のように、同じポイントに低周波地震が集中しています。

20121007-1.png

このポイントは、防災科学研究所が独自に計測器を設置してある以下のポイントのうち、FJ5とFJ6の間です。
これは富士山の山頂付近です。(防災科学研究所 富士山観測点分布図

方向としては、山頂から山中湖および河口湖方面にやや下ったポイント。同じポイントで、低周波地震が集中して起こっています。

20121007-8.jpg

地震学者の見解をまとめると、
「富士山の地下に溜まっているマグマ溜まりの天井にひび割れが起きている状態が現在の状態。
去年3月15日22時30分ごろ、静岡県東部(富士山付近)において発生したM6.4の地震によって、噴火を引き起こしかねないほどの大きな圧力がかかったものの、現在は収まっている」


2015年までに富士山が噴火し、首都機能は麻痺する!?で書いたように、
プジェウエ・コルドン・カウジェ火山は、最初の噴火から60年経った2011年6月4日に再び大噴火を起こし、南米パタゴニア地方のリゾート地・ヴィジャ・ラ・アンゴストゥラを壊滅状態にしました。

これは、1960年のチリ地震によって、断層が大きくずれて地層の構造が変わったために、マグマの通り道ができたためです。

地震の前までは、マグマの地下から突き上げる圧力を上に乗っている地層の圧力が抑えていましたが、これが地震によって、たるんだり、歪んだりして、地下のマグマの圧力に負けてしまったことから、まるで噴気泉のように一気に地表にマグマが吹き出して大規模な噴火が起こったのです」。


マグニチュード9クラスの巨大地震が起こると、山体の地層にズレが生じ、圧を逃がすマグマの通り道のようものができてしまうのです。
富士山で、低周波地震が起きても噴火に至らないのは、富士山のような重い山を吹き飛ばすだけの圧力が、まだ十分ではないからです。

「噴火がいつ起こる、と分かってから行動するのでは遅い」-防災システム研究所の山村武彦氏

毎日新聞の2012年09月27日では、富士山が噴火した場合、何を備えておけばいいのか、具体的に踏み込んでいます。いくつか抜粋します。

「車が通るたびに火山灰が舞い上がり、降灰集中地域の住民のほとんどがマスクを着けた。目に入ると危険なので、コンタクトレンズは厳禁」-新燃岳に近い宮崎県都城市の危機管理課の職員

「家の隙間から内部に入り込んだ火山灰がパソコンをダウンさせる危険がある。
緊急避難的にとりあえずラップでくるむ、という人もいますが、自宅で使う場合、火山灰を家の中に入れないようにすることが大事
中に入ってしまうと取り除くのは難しい」-京都大の鎌田浩毅教授。

ドアや窓をきっちりと閉め、場合によってはテープで隙間を塞ぐことが重要になる。
また、屋内に入る前に、衣服などに付着した火山灰を丁寧に払うだけでも効果が期待できる」-京都大の鎌田浩毅教授。

火山灰がジェットエンジンに入ると停止する危険性があるため、空の便はストップ。鉄道、高速道路などは降り積もった火山灰の影響でマヒ状態になることが予想される。

「社会インフラに与える影響で一番心配なのは、火力発電所だ。
火力発電は、圧縮した空気と燃料を混ぜて燃焼させ、タービンを回す仕組み。
外から取り込んだ空気に混じった火山灰はフィルターを詰まらせ、燃焼効率を下げる。
さらにフィルターを通り抜けるほど細かい火山灰が燃料に混入すれば、タービン自体に損傷を与える可能性も。
また、火山灰が送電線に付着することで漏電を起こし、大規模停電を起こすことも考えられる」-京都大の鎌田浩毅教授。

「家屋の屋根に積もった火山灰はいったん下に吹き飛ばしてから処理するのですが、屋根からの転落事故も相次ぎました」-都城市の肥後信行・新燃岳対策監。

必携品

□ラップ(電化製品に火山灰が入らないようにするため)

□電池式ラジオ

手回し式充電・ラジオ/懐中電灯

□予備の電池
□暖房用の予備燃料(寒い時期)

予備の毛布
□医薬品
簡易トイレ
□ほうき、掃除機、シャベルなど清掃用具と掃除機用の交換フィルター

□現金(ATM=現金自動受払機=や銀行が利用できない可能性があるため)

など。

また、現代ビジネスの9月1日の記事「3年で富士山 は噴火する そのときに備えたほうがいい」では、このように注意喚起しています。

富士山の南に位置する東名高速道路、 さらには東海道新幹線にまで溶岩流が達する可能性がある。
日本の大動脈である東名高速・東海道新幹線が溶岩に呑み込まれてしまえば、日本は文字通り東西に分断されてしまう。

「噴火にともなって山の3分の1から4分の1が崩れる山体崩壊の可能性もある。
約2900年前に富士山で起こった岩屑なだれのときには、今の御殿場の市街地あたりを呑み込み、三島周辺まで土砂や岩石が流れ込んだ。
直径数百mもあるような岩塊が高速で落下してくる。
崩れはじめてから逃げるのでは遅い。もし今、過去と同じ規模の山体崩壊が起これば、富士山周辺の自治体に10万人単位で被害が出る恐れがある」-千葉大学の津久井雅志教授。

噴火によるもっとも大きな被害は、火山灰によってもたらされる
富士山の火山灰はマグマが粉砕され微粒子となった、いわば薄いガラスの破片。眼に入れば角膜を、鼻に入れば粘膜を傷つける恐れがあるし、体内に入れば肺などに傷ができたりする、非常にやっかいなものだ」-立命館大学歴史都市防災研究センターの高橋学教授。

宝永の大噴火と同じ規模の噴火が起こった場合、いったいどれほどの量の「ガラスの破片」が降ってくるのか。
内閣府は'04年に、富士山の火山灰がどこまで飛び、どれくらい降り積もるのかを想定した「ハザードマップ」を作成した。(下)

20121007-9.jpg
内閣府の防災マップより

「これだけの火山灰が降ると、外出は困難。

火山灰が降り続くと、数時間から数日間、外出できなくなる可能性がある」-独立行政法人・防災科学技術研究所。

火山灰は空気中の水分を吸収して降ってくる。大量の火山灰が降り注ぐさまは、さながら「黒い雨」のように映るだろう。そんな黒い雨を窓越しに眺めながら、数日間も室内でじっと待機している状態を想像できるだろうか。

「火山灰は雪よりも重く、水に濡れて固まったり、スリップの原因になるので、道路に数cm積もるだけで車が走れなくなってしまう。
また、宝永大噴火の時には上空20km以上まで噴煙が吹きあがったとも言われているので、その周辺は航空機が飛べなくなってしまう。
航空機のエンジンが外の空気と一緒に火山灰を吸い込むと、灰が中で固まって、タービンが回らなくなり、エンジンが停止するなどの事故が生じてしまう」-千葉大学の津久井雅志教授。
アイスランド噴火 欧州では空港閉鎖が延長 (The Voice of Russia)

「降灰によって視界不良が続けば、列車の運行を見合わせなければならないことも出てくる。
降灰量が多ければ、火山灰が線路に積もって固まり、電車を走らせることができなくなる。

さらに心配なのが地下鉄だ。

地下鉄は吸排気口を通じて外部からの空気を取り込んでいるが、構内にも火山灰が入ってきた場合、電車が動かなくなることが考えられる。灰の除去も含めたその後の処置をどう行うのか、ほとんど対策が練られていない状態」-鉄道ジャーナリストの梅原淳氏。

「内閣府は、最悪の場合、火山灰によって約190万~230万人が水道を利用できない状態が発生する、と想定している」-内閣府。

火山灰によって電子機器はどのような影響を受けるのか。
「火山灰は小さいもので数(マイクロメートル)単位のものがあるので、窓や扉を閉めていても、室内に入ってくることを完全に防ぐことはできない。
そして、パソコンなどの電子機器は静電気を帯びているので、室内に入ってきた灰を吸い寄せてしまう」-千葉大学の津久井雅志教授。

「携帯電話の中継システムは、高層ビルなどに備え付けられているが、この中継を行う機器に濡れた火山灰が付着すれば、システムが機能不全を起こして携帯電話も使用不能になってしまう」-千葉大学の津久井雅志教授。

「首都圏が大停電に見舞われる可能性がある。
空気中の水を吸った火山灰は電気を通してしまい、電線に降れば高圧線が漏電・ショートして、停電を起こしてしまうのだ。
実際、桜島の噴火ではたった1ʘの降灰で停電が起こった。この停電を未然に防ぐのは、ほぼ不可能」-千葉大学の津久井雅志教授。

「もっとも恐ろしい事態が、東京湾周辺に位置する火力発電所が、降灰によって停止してしまうことだ。
ガスタービン式の火力発電は、外からの空気を取り込むことで燃料を燃やして発電する仕組みになっているが、取り込んだ空気に火山灰が混じっていると、タービンの中に灰が入り込んで、タービンが故障してしまう。ジェット機が飛べなくなるのと同じ原理だ」-産業技術総合研究所の山元孝広主幹研究員。

「火力発電が停止すれば、それに代わってエネルギーを供給する手段がない。火山灰を前に為す術なし」-産業技術総合研究所の山元孝広主幹研究員。

金融機関のATMが使えなくなるので、企業はもちろん、一般市民の経済活動も停滞してしまう。
停電によって証券取引も不可能になり、日本経済が大打撃を受けることになる。
たったの一秒で大きく値が動く現在の証券市場において、何日も取引が不可能な状況が続けば、どれだけの損害となるかわからない」-立命館大学歴史都市防災研究センターの高橋学教授。

非常用電源が持つのはせいぜい数時間。噴火によって停電が起これば、その復旧には1ヵ月、少なくとも一週間はかかるため、ほとんど意味をなさない。
防衛の問題も深刻だし、身近な問題として、病院などでは手術ができなくなり、生命維持装置も停止する。信号も動かないので、交通も大混乱となる」-立命館大学歴史都市防災研究センターの高橋学教授。

原発の電源喪失、再び。浜岡原発の再稼動などありえない。

「富士山にもっとも近い原発は、御前崎市にある浜岡原発で、その距離は約90km。風向き次第では御前崎まで火山灰が降ることはあるかもしれない」-千葉大学の津久井雅志教授。

火山灰が積もればその地域に正常な送電ができなくなる。
そうなれば、「浜岡原発に外部からの電気を供給できなくなる、つまり原発が電源を喪失する恐れがある」。
「原発には内部電源として非常用ディーゼル発電機が用意されているが、これが正常に作動しないような事態となれば、燃料を冷やせなくなる。最悪の場合メルトダウンを起こす恐れもある」-技術評論家の桜井淳氏(旧日本原子力研究所の出身)。

「浜岡原発周辺に火山灰が積もるような事態になると、交通障害によって浜岡原発の運転・管理をする要員が現場に向かえなくなる事態も考えられ、危機的な状況が続くことになる」。
日本の原発は津波と地震の対策こそ取っているが、火山の噴火による影響は想定していない。富士山だけでな、日本には多くの火山があるにもかかわらず」-技術評論家の桜井淳氏。

保存水や食料、(火山灰)防塵マスクなどは必需品となるが、東日本大震災が発生した直後、関東・東北だけでなく、関西圏でも買い占めが起きたのはご承知の通り。
『3週間後に富士山が噴火する』と予告されれば、全国的に品不足になることが考えられる。

近い将来に噴火が起こると分かっている以上、現実から目をそらしてはいけない。
降灰が予想される地域に住む人は、最悪の事態を考え、備えておく必要がある」-防災システム研究所の山村武彦氏。

目や口に火山灰が入らないようにするために、(火山灰)防塵マスク防塵メガネを用意しておかねばならない。コンタクトを付けている人は、眼に火山灰が入ると角膜剥離を起こすので、コンタクトをはずして生活することを想定しておく必要がある」。

「食料と水の備蓄も必須である。
首都圏で水不足が続く可能性がある。一人一日4Lで、最低3日分を家族の人数分。できれば1週間分の飲用水は確保する」-防災システム研究所の山村武彦氏。

噴火によって建物などが受ける被害は、地震保険によって補償の対象となる噴火の前後でも、地震保険には加入することは可能」-ファイナンシャルプランナー・清水香氏。


2010年に起きたジャワ島のムラピ山の再噴火のときには、飛んできた火山灰によって住民の間に広く呼吸器障害などが発生し、生後2ヵ月の乳児を含む少なくとも25人が死亡しました。

2011年6月4日、チリのプジェウエ・コルドン・カウジェ火山(標高2240m、チリ)が噴火して、隣のアルゼンチンのヴィジャ・ラ・アンゴストゥラの街が壊滅状態になりました。

空と陸の交通網は、すべて麻痺。
火山灰が日光をさえぎり、街は昼間でも街灯を点けなければならないほど暗く、沈黙の中で、人や家はかろうじて呼吸しているような有様。

このときは、4270人が避難して、2週間にわたる避難生活を強いられたものの、電気は比較的早く復旧したようで、町は、ほどなく機能を回復しました。

富士山が本気で噴火した場合は、この比ではないでしょう。
それは、どの火山学者も口をそろえて言うように、「噴火が起きてからでないと分らない」のです。

世界的な首都が火山灰の直撃を受けるケースは、今までありませんでした。前例がないのですから、首都圏で、どんなことが起きるのか想像できないのも無理はありません。

次は、やや生活寄りに火山灰防護を考えてみます。





スチール製ガソリン携行缶ワイドグリーン20L
軍用ガソリン携行缶 
エマーソン
4,888 円

スチール製ガソリン携行缶ワイドグリーン20L
       
NEXT Entry
伊豆大島三原山の噴火の後には必ず大地震が起きている
NEW Topics
冬はトルマリンのイオン風呂で体の中から温まる
『カレイドスコープのメルマガ』発行のお知らせ
皮膚がんのリスクと適切な日焼け止めの選び方
2万2千件の消えた年金と「年金支給開始68歳引き上げ」
土日は福島第一原発からの放射性物質に注意!
なぜ地震予知は外れてばかりいるのか
元宝塚トップスターが心筋梗塞でドクターストップ
巨大地震と巨大津波に耐えた住宅はどこが違う?
1、3、4号機プール、共用プールすべて冷却停止、猶予は4日
春から〔PM2.5+スギ花粉+セシウム〕の粒子がやってくる
Translation(自動翻訳)
ログイン
QRコード
QR

Page Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。